第8回「何も足さない、何も引かない。」その1

何も足さない、何も引かない。no.07



先週、小学校の修学旅行随伴撮影の仕事で
山口県の秋芳洞に行ってきました。

バスの車窓から、そして秋芳洞へと続く遊歩道から
見える紅葉は、それはもう見事!のひとことで、
思わず仕事を忘れて見とれてしまいそうになりました。

子供たちも、福岡市の結構都市部ど真ん中の学校の生徒たちだったんですが、
おそらくあんなに見事な紅葉は生まれて初めて見たのでしょう。
感嘆の声があちこちから上がり、感動して涙ぐむ子までいたほどでした。

いろいろと問題が多いと言われている今の子供だけど、
紅葉を見て涙ぐむほど心豊かな子だっているんだから、
まだまだ捨てたものじゃないですね。

紅葉をバックに写した1枚を、
ずっと大切にしてほしいなと願いながら、シャッターを切りました。

長く写真をやっていると、素敵な風景に出会っても、
ついつい「絵葉書みたいなありきたりの写真になっちゃうな」と、
知らず知らず変な線引きをしてしまって、
写真に撮らないことが出て来がちです。

でも、絵葉書写真であろうがただの記念写真であろうが、
心が動いたものを素直に写真に残したいと思う気持ちは、
いつまでも大切にしたいな…
そんな風に再確認した、寒い秋の一日でした。

さてさて、今回は前回の続き、僕がポラロイドの写真展をしたときの、
展示方法のお話です。

ポラロイドで作品制作を行っていて、
写真を展示しようと思ったことのある人ならば、
誰もが一度はその展示方法で悩んだことがあると思うのです。

僕も、最初にはちさんから『半径2km』の写真展のお話をいただいたとき、
ああでもないこうでもないと結構悩んでしまいました。

通常、写真展って、大きく引き伸ばした写真を額装して飾るんですよね。
全紙とか半切とかっていう、大きなサイズ。
そうじゃないと見栄えもしないし、やはり大きく引き伸ばした写真の味って、
他のものにはかえがたい、素晴らしいものがあると思いますから。

でも、ポラロイド、特にSX-70やSLR680・690なんかで撮った写真だと、
ネガがないから引き伸ばしのしようがないわけです。

まあ、一部の写真やさんでは、ポラからの焼き増しや引き伸ばしのサービスを
行っているところもありますが、方法としては複写したりスキャニングして、
それを伸ばすような方法をとっているわけで、正直画質的にはだいぶ落ちてしまいます。

それに、やはりまあ、あのサイズの、あの真四角な画面こそが、
SX-70系のカメラで撮った写真の、大きな魅力だと思うんですよね。
そこで僕は、やはりポラロイドでの写真展に関しては、
写真のサイズはあのままで行こう、その分、他の部分の見せ方や、
写真の数で、大きく伸ばした写真に見劣りしないようなものにしよう、
そう決めたのです。

第8回「何も足さない、何も引かない。」その2 に続きます。)
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